こんにちは。
救命士のタケルです。
日常生活をしていると、まれに急病人やけが人と遭遇することがあります。
私も過去に経験があります。
⇒私が救命士を目指したきっかけ
不思議なもので、救急救命士になってからは遭遇する機会がなくなってしまいました。
医師や看護師でなければ、相当てんぱると思いますので、簡単に解説していきたいと思います。
まずは周囲の安全を確認する
正義感の強い方であれば、すぐに駆け寄って声をかけたくなってしまいますよね。
ただし、やみくもに近づくことは大変危険です。
なぜなら、その人が持病や急病で倒れているならいいんですが、
交通事故かもしれないし、他害で倒れているかもしれないし、状況によっては有毒ガスで倒れているのかもしれません。倒れている本人が暴れたりする可能性も否定できません。
一度周囲を見渡して、問題がなさそうであれば声をかけましょう。
普段通りの呼吸があるか、主訴が何かを確認する
「普段通りの呼吸」というのはソファーやベッドでリラックスしているときの呼吸と考えてもらって構いません。救急救命講習会に参加したことがある方は聞いたことがあるかもしれません。
逆に、普段通りの呼吸でないものは下記のようなものです。
・ゼーゼー、ヒューヒューという音がする ・のどに何か詰まっている様子 ・呼吸をしていない ・全力疾走の後のように辛そうにしている ・よくわからないけど、ただ事ではなさそうだと感じた。
こういった呼吸があれば、すぐに救急車を呼んで構いません。
あなたがただ事ではないと直感で感じたのであれば、その感覚を信じて構わないと思います。
当てはまらない場合は、声をかけて何があったのか、何がつらいのかを確認しましょう。
実はここがとても大事なんです。
一般の救急救命講習で教わる人の助け方では、声をかけても意識も呼吸もないというところから始まります。なので、声をかけた時点で、意識も呼吸もあると分かった時点で、思考が停止してしまうんですね。これは私の実体験でもあります。
声をかけることは、とっても勇気のいることなんです。
でも、心配することはありません。
あなたがやろうとしていることは決して間違いではありません。
勇気を出して、「どうかしましたか?」「何かつらいんですか?」といった声掛けをしてあげてください。
声をかけて、「何も問題ない。放っておいてほしい」
といった返答がある場合は、そっとしておいてあげてください。
世の中には、様々な持病を持っている方がいます。特に「てんかん」の持病を持っている方であれば、自分がてんかん発作を起こした自覚があり、救急車を呼ばれることに対して嫌悪感を抱く方もいます。
また、飲酒で酩酊の方でも同じでしょう。本人の意思でその場にいるのですから、そのままにしておきましょう。
必要な時には救急車
そうはいっても、客観的に見て救急車が必要だと感じることもあるでしょう。
その時は、先ほども言った通り自分の直感を信じて救急車を呼びましょう。
119番をした際には必ず、その場で待機していてください。
まれに、救急車を呼んだだけでその場を立ち去る人がいます。
倒れていた時の様子は治療方針の決定にも役立ちますので、立ち去らないようにお願いします。
救急隊に情報提供
救急隊が到着しましたら
・倒れていた時の様子
・本人の主訴
を伝えてください。
可能であれば、過去の病歴やかかりつけの病院情報があると助かります。
たまに、本人の家族や友人に連絡をしてくれている人もいます。
現場に居合わせた方の協力があると、スムーズに病院に搬送することができ、早期治療に役立ちます。
ハードルが高く感じるかもしれませんが、自分のできる範囲で行動してみてください。
まとめ
少し長くなってしまいましたので、まとめます。
①安全を確認する
②呼吸を確認、声をかける
③救急車を呼ぶ
④救急隊に情報提供する
皆さんの行動が、患者さんの早期治療に役立ちます。
可能な限りで構いませんので、行動してみてください。
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